米国では、11月に控えた大統領選挙が、労働者のキャリアにどのような影響を与えるかということに注目が集まっている。FlexJobsの調査(10月7日発表)によれば、回答者の32%が選挙が自身のキャリアに「大きな影響を及ぼす」と考えていると回答している。
選挙がもたらす影響
影響すると予測した人々のうち、19%が「プラスの影響」を期待している一方で、13%は「マイナスの影響」があることを懸念している。また、22%の労働者が、「現在の政治的な状況が、職場でのストレスを高めている」と回答した。特に経費の増加や、仕事に対する不安定さが課題とされている。
FlexJobsのキャリアエキスパートであるトニ・フラナ氏は、「多くの人々は、選挙が直接的に仕事に影響を与えるとは考えていないものの、インフレや経済の不安定さが、キャリアの安全性や将来への不安を高めている」と指摘する。
企業の政治的スタンスも影響
調査によれば、60%の労働者が、「企業の政治的スタンスが就職先を選ぶ際の判断材料になる」と回答している。。そのうち13%は「大きな決定要因」とし、29%は「自分の価値観と合わない政策を持つ企業では働きたくない」としている。特に女性は、「価値観が一致しない企業では働きたくない」という傾向が強く、約3分の1がそのように回答している。
しかし、71%の労働者は、「魅力的な給与や仕事の充実度があれば、自分の意見に合わない政策を持つ企業でも働くことを検討する」と答えている。
職場における課題
現在の政治的な状況により、労働者は経費の増加や職場でのストレスの増加、給与の停滞、新しい雇用を見つける難しさといった問題に直面している。男女ともに、これらの課題については、ほぼ同じ見解を持っていることが調査で明らかとなった。
今回の調査結果は、選挙が近づく中で、政治的な情勢が労働市場や企業の採用活動にどのような影響を与えるかについて考えさせられるものとなった。
《参照》https://www.hrdive.com/news/employee-election-impact/729332