Visionary Homesが販売する住宅の一例

 ミサワホーム アメリカ(以下、MHAM社)は、2024年6月、米国西部のビルダーVisionary Homes(ビジョナリーホーム 以下、VH社)の株51%を取得し子会社化し、米国における新たな住宅市場の開拓を加速させていく。同社は、2019年にテキサス州で住宅の建設、販売を手がけるImpression Homes LLC(インプレッションホーム 以下、IH社)の持分を取得し、人口流入による住宅需要の増加などを背景に事業拡大を図ってきた。

 ユタ州は、米国の西部に位置し、州内に5つの国立公園が点在する壮大な自然環境を持つ。2020年の米国勢調査においては、全米50州のうち最も高い人口増加率18.4%(2010年比)を示し、今後も高い出生率や他州からの流入による人口増加が見込まれている。また、全米平均と比べて高いGDP成長率と低い失業率に加え、法人税率の低さから大手企業の進出なども期待され、同州の平均年齢は全米で最も若く、1次取得者層による住宅需要の継続も見込まれている。これらの雇用拡大と人口増加を背景とし、同州では安定した住宅需要が今後も継続すると期待されている。

 VH社は、このユタ州において戸建・集合住宅の建設、販売事業を展開。2019年から参入する集合住宅事業において、タウンハウスを中心とした順調な販売実績でシェア拡大を図る。順調な人口成長を背景に、VH社の労働力確保ならびに経営基盤の安定にも繋がり、ユタ州北部エリアを対象とした顧客満足度調査第1位、同州における住宅販売第4位など、今後も住宅市場拡大が見込まれる同エリアにおける、さらなる成長が期待されている。

 ミサワホームグループでは、米国に先駆けて2018年には豪州クイーンズランド州で戸建住宅の建設を手がけるHomecorp Constructions Pty Ltd.(ホームコープコンストラクションズ)へ出資、両国をあわせた2023年度の当社の海外事業における売上高は593億円となっている。同グループでは、今後、米国におけるM&Aなどを加速させ、事業エリアの拡大と事業ポートフォリオの多様化を推進、海外M&Aによる2024年度の海外事業売上高800億円という目標達成に向けて成長を続けていく。


Visionary Homes
本社所在地:ユタ州ローガン
設立:2004年
代表者:Jeffrey Jackson, CEO
事業概況:戸建住宅および集合住宅の建設、販売
売上:2億8100万ドル(2003年実績)

    By Leap JP

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